記憶力を高めるには(2)

極端に言ってしまえば、資格試験に合格することはそれほど難しいことではありません。過去問を繰り返し解いて、覚えてしまば大抵の資格試験であれば合否のボーダーライン上には乗ることが出来ます。

過去問を重要視する理由は、過去の本試験で実際に出題されている問題だから、と言うことが理由です。資格試験の場合には、大幅な試験内容などが変更にならない限り、過去問が繰り返し出題されます。もちろん、全く同じ過去問が同じ状態で出題されるわけではありませんが、内容的にはほぼ同じものが出題されます。その割合は、本試験の50~60%程度。

中には、本試験の80%程度が過去問から出題されることも珍しくありません。この場合には、過去問を単純に覚えている(記憶している)ことができれば、ほぼ合格は間違いありません。しかし、この過去問を覚えるという作業がなかなか難しいのです。

過去問をしっかりとやっておけば目指す資格試験に合格することができる、そう言われれば誰もが過去問を何回も繰り返して勉強しそうです。しかし、そうではありません。

その理由は、「飽きてしまう」からです。誰でも、同じことを繰り返すと言うことには限界があります。最初は新鮮味がある過去問であっても、3~4回も繰り返していけばだんだん飽きてきます。

飽きてくるとどうなるか。新しい問題を解きたくなります。そして、新しい問題も同じレベルでは物足りないので、難易度を少し上げていく。そうすると、本来は過去問をしっかりとできれば合格することができる、つまり、過去問というのは資格試験における基本問題あるいはベース問題になるのです。

しかし飽きた結果探してきた問題は、新鮮味はあるものの、過去問とは少しズレた観点からの問題。これでは、基本を無視して練習を繰り返しているようなものです。

飽きるのは自由です。過去問以外の問題を解くのも自由です。しかし、まずは過去問をしっかりと押さえているのか、ということを常に問いかける必要があります。それができないまま他の問題へと移行しても、結局はいろいろ知っているが、知識がすべて曖昧で確度が低いということになってしまいます。

これでは、基本的な問題で点数を落としてしまう可能性が高いのです。まずは、過去問を徹底的に嫌になるくらい繰り返す。あくまで作業だと割り切ることが重要です。

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