テキストは辞書代わり

資格試験の紙教材には、基本的に2つのツールがあります。

1つは、テキストと呼ばれるもので、つまり教科書のことです。テキストは、勉強する内容が網羅されているもので、理解を促すためのものです。

もう1つは問題集。問題集は、いくつかに分かれますが、大きくは力をつけるための問題集と、過去に実際に本試験に出題された問題である過去問題集の2つがあります。

テキストは辞書として使う
テキストは辞書として使う

このうち、テキストをじっくりと読んで勉強を進めていく人が多いのです。これは、今までの中学校・高校・大学等での勉強方法を踏襲しているものと考えられますが、資格試験の場合には必ずしもそのようにする必要はありません。

特に、始めて資格試験の勉強をするOLや主婦は良い悪い別として、きっちりとやるタイプの人が多く、真面目な人が多いのです。一方、短期で合格した人、初学者で一発合格した人は、テキストはあくまで知識を習得するものと言う感覚でしか使っていないのです。

資格試験に合格するためには、本試験の問題を解けることが前提です。本試験の問題を解くことができるようにするためには、「過去問」を重点的に勉強することが基本になります。

勉強すると言うよりも、繰り返し解いて覚えてしまう。そうすることで、多くの資格試験では「過去問を覚える」だけで合格することも極論ですが可能なのです。少なくても、過去問を繰り返し解くだけで50点は必ず得点できるようになります。

過去問が一番重要なツールだとすると、次は過去問以外の問題集が重要になります。つまり、資格試験の場合には、問題集がメイン教材であって、テキストはあくまで知識を補充・補完するもの。テキストをひたすら読んでも問題を解ける保証はありません。むしろ、問題集をベースに、分からない箇所をテキストを参照すれば良いということになります。

私も今は資格試験の勉強をしていませんが、昔、たくさんの資格を取得しました。その時の方法は、基本的には問題集をベースに分からない箇所をテキストで参照するという方法です。これは極端な例ですが、例えば一通りテキストを読んで、後はすぐに問題集に着手します。その後、問題集で分からないところをテキストに戻って参照する。これの繰り返しとなります。

つまり、テキストを何度も読むということは、非効率であって、優先すべきは問題集なのです。テキストは1回読んで、後は問題集を解く。そして分からないところをテキストに戻って押さえていく。

その意味で、テキストは「辞書」です。私が使っていたテキストは、問題集で聞かれていることなどがびっしりと書いてあり、情報が集約されていました。だからと言って、時間があればテキストを読んでいたわけではありません。

あくまで、問題を解いていて分からないところだけを「テキストで調べる」ということを繰り返していただけです。その際に、テキストにメモを取るので、テキストの内容が膨らんでいって辞書みたいになっていくのです。

順番を間違えないことが大切です。

重要なのは、テキストの内容や意味を理解することではありません。その内容が問題として出題されるから、内容を理解する必要があるのです。

ですから、まずは問題集から着手して、そこで解けない問題の意味を理解するためにテキストに戻る。これが、資格試験の勉強の基本です。

合格者からテキストや問題集を借りることがあります。ほとんどの合格者が共通しているのは、テキストは書き込みが多く、外観は比較的綺麗。一方、問題集は中は書き込みがなく綺麗であるのに、外観がボロボロの手垢まみれ。

問題集とテキストの使い方にも着目してみてください。

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