資格は気付かないところで役に立つ

資格試験を勉強する動機は様々でしょう。就職したい・転職したい・独立したい、そんな動機で資格の合格を目指す主婦やOLが多いようです。

それらの資格に合格した際に、「自分が思った以上に資格が役に立たない」と感じる女性も少なくないようです。この場合、2つの理由が考えられます。

資格を使うタイミングはわからないことが多い
資格を使うタイミングはわからないことが多い

・そもそも、動機を達成するために選んだはずの資格に選択ミスがあった。

・今はその資格を使うタイミングではない

目的を達成するために資格試験について調べ上げ、しっかりと合格したのにも関わらず役に立たない・・・。これは、ある意味で資格選びを間違えてしまったということになります。

笑い事ではありません。意外と多いのです。特に、資格学校などは受講者を増やすために、「転職に有利」などといって特定の資格をすすめる傾向にあります。それらの情報は嘘ではないとしても、全ての仮定が同じである情報というわけではありません。東京を中心とした首都圏では確かに転職で有利となる資格も、地方では「誰も知らない」資格であるということも現実的にはあります。

例えば、IT系の高度な資格を取得しても、大都市ならば働くところはたくさんあるかもしれませんが、地方に行けばその資格を必要とする会社は少ないかも知れません。

そのような地理的な条件までもある程度考慮しなければ、役に立たせることが難しいという状況を招くこともあり得ます。その意味で、資格は万能ではないのです。

同じように、タイミングも複雑に絡んできます。どの業界であっても、景気の循環や必要となる人材には波があり、いくら難易度の高い資格に合格しても「その時」にその資格を必ずしも役立たせることができるかと問われればそれは何とも言えません。

優秀な人材が常に優良な会社で仕事ができるかというとそういうことでもない、それと同じことです。

しかし、だからといって「資格は役に立たない」と考えるのは早計です。役に立つかどうかはタイミングが大きいということは覚えておく必要があります。

車の運転免許を取得するのは、学生時代が多いでしょう。しかし、車の免許を取得したからといって全ての運転免許取得者が車を買うわけではありません。ならば、自動車運転免許は不要か?と言われればもちろんそんなことはないはずです。

自分で車を所有していなくても車に乗る機会はあります。転職する際に、「自動車運転免許保持者」という条件がついていることは多いのですが、大都市に住んでいるからといって免許取得は不要と考えていると、将来的に転勤や異動、転職という事態を招いたときに非常に苦労する可能性もあります。

また、何らかの緊急時(例えば、友人が車を運転していて急病になった)にも、自分が車を運転することができないというのは極めて不便でしょう。

ならば自動車運転免許の取得をいずれしようと思っても、現実にはそれほど簡単ではありません。仕事の合間に自動車教習所に通うというのは非常に大変なことです。しかも、お金も結構掛かるわけです。

であれば、仮にすぐに車に乗る必要がなくても、自動車運転免許を取得しておくことは重要だということができます。同じように考えれば、資格に合格してすぐにその資格を活用することができなくてもそれは「ムダ」なことではなく、タイミングが合わなかっただけである、と考えることができます。

急に会社が倒産したとき、あなたが今まで勉強して合格を勝ち取っておいた資格があなたをスムーズな再就職へ導いてくれる可能性があるのです。再就職だけではありません。

必ずしもその資格に関連した業務を行っていなくても、信用や信頼を確保することになるかもしれないのです。お医者さんが医師免許を取っても自分の希望する地域に病院がないとします。そして、仕方なく資格試験の受験講師を行うことにした。もちろん、医師とは関係のない資格です。でも、自分が医師であることは、資格指導の講師としては信頼や信用を与えることになるかも知れません。

このように、資格というのはどこでどう転ぶのか分からないことが多いのです。ある意味、どこで苦労するのかということに似ています。今はそれほど役に立たないかも知れないけれど、将来に備えて資格の勉強をしておこう。ここでの苦労が、すぐに自分にはね返ってくるとは限らない。でも、いつかは必ず役に立つときがくる。

資格試験の勉強をするということは、自分への投資であると置き換えることができるのです。今年も1年間がスタートしました。あなたも自分へ投資して、輝く未来を手に入れてみてはいかがでしょうか。

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