過去問(本試験問題)を見て全体像を掴む
資格試験に合格するためには、本試験の問題を解かなければ合格することはできません。逆に考えれば、本試験の問題を解くことができれば合格できると言うことです。
そうだとすれば、本試験の問題を早めに見ておくことでどのような内容を勉強すれば良いのか、どの程度のボリュームの試験なのか、どのような解答形式なのかということが判断できるようになります。実は、本試験の問題というのはほとんどの資格試験で公開されています。このような実際に過去の本試験で出題された問題を「過去問」「過去問題」「本試験問題」と言ったりします。
一般的には「過去問」と呼ばれることが多いのですが、呼び方はともかく、いずれにしても実際に出題された問題をまずは真っ先に見ることがポイントになります。しかし、残念ながら多くの受験生はこの過去問を最初に見るということをやっていません。
しかし、過去問を繰り返し解くだけで合格できる資格試験も多く、それほど過去問をしっかりと攻略するということは重要なのですが、勉強の仕上げとして過去問を位置づけている受験生が多いのです。
その理由は、「いきなり見ても難しいので解く事ができない」と言うのです。
これは完全に誤解であって、そもそも過去問がいきなり解けるはずはありません。既に解けるのであれば、勉強しなくてもその資格に合格することは可能であり、勉強の必要性は低いのです。また、過去問は全体像を把握することにその目的があるのであって、最初の段階から解くことを目的にする必要などありません。
過去問の着眼点
過去問を最初の段階で見ておくことで、実際に自分が本試験までにどの程度の実力をつけておけばよいのかのイメージをすることができるばかりでなく、今後の勉強の指針ともなるものです。
最初の段階では、以下の着眼点を持って過去問を見るようにします。
- どのくらいのボリューム、範囲の問題が出題されているのか
- どの程度の難易度の問題が出題されているのか
- 試験時間と試験の出題形式は(択一式、記述式、論述式)
上記の3つ程度で十分でしょう。しつこいですが、解く必要はありません。考える必要もありません。とにかく、眺めていくというのを行っていきます。
できれば過去5回分くらいは目を通しておくと良いでしょう。そうすれば、どの程度の手ごたえなのかというのが、自分の感覚として分かるようになります。そうすれば、それを基に自分なりの計画を組むこともできますし、自分で勉強のペースをイメージすることができるようになります。
この「自分なりにイメージする」ということが重要で、これを根拠に最後までしっかりと勉強を続けていくと、自分の勉強法を確立しやすくなります。あくまで、勉強するのは自分自身ですから、しっかりと最初の段階で敵(すなわち本試験)を知っておく必要があるのです。
なお、過去問は余裕があれば過去10回分程度遡ってみてください。そうすれば、同じような問題、似たような傾向の出題が繰り返されていることに気付くはずです。資格試験の本試験問題は、およそ6割程度は似た問題がぐるぐると回転して出題されています。それを、自分自身の目でしっかりと確認しておくことは、非常に大切です。
もっと言えば、同じ問題が繰り返し出題されていると言う事実にしっかりと気付くことさえできれば、ほぼ合格を手に入れたようなものです。あとは、正しい勉強法によって継続的に勉強を行っていくことさえできれば、合格は間違いないと言えます。