初めての資格試験挑戦に不安を抱える女性、忙しいからできるだけ効率的に合格したい女性、女性が資格試験に短期で合格するテクニック、「女性のための機械的勉強法」のご紹介

なぜ基本問題だけに徹底することができないのか

 資格試験の合格だけを考えた場合、基本的な問題だけをしっかりと攻略することが出来れば、十分に合格はできるのです。しかし、それをいくら説明しても、多くの受験生は難問と言われる問題に多くの時間を割いていきます。その理由はどこにあるのでしょうか。

応用問題、難関問題が出題される事実を知っている

 資格試験は基本的な問題だけで十分に合格することが出来るのですが、本試験に応用問題や難関問題が出ないと言うわけではありません。しかし、それらは解けなくても、もっと言えば解かなくても合格が出来るわけです。

資格試験受験生であれば、過去の本試験問題、すなわち過去問題を見ることがあると思います。過去問題を見れば、基本的な問題が70%程度、難しい問題が30%程度出題されていることに気付くわけですが、多くの人は基本問題ではなく「難しい問題」の方に着目します。

そうすると、どうなるかと言うと、「こんなに難しい問題が出ているのだから、難しい勉強をたくさんしないと合格できない」と錯覚することになります。しかし、これでは着眼点がズレていると言わざるを得ません。本当に着眼すべきところは、「基本問題だけで70%出題されているのだから、基本問題だけをしっかりやれば合格することが出来る」ということなのです。

資格試験に合格するためには、過去問題をしっかり検討することは大変重要ですが、過去問に対してどのように着眼するのかによって、勉強法に大きな差が生まれてしまう結果となります。

不安だからこそ広げてしまう

 初学者によく見られるケースです。誰でも資格試験に挑戦する以上、必ず合格を勝ち取りたいものです。そうすると、絶対合格したいと言う意識が働いて、全ての勉強内容を網羅的に取り組もうとします。

この場合、基本的な問題も含め、応用問題や難関問題全てを勉強していくことになります。一方、勉強する時間と言うのは限られているものであり、それは無職で自宅にこもって勉強をしている人でも時間は有限です。

限られた時間の中で全ての範囲の勉強をしようとすると、どうしても押さえが弱くなります。つまり、いろいろなことを知っているが、全てが完全ではない状態。基本から難問まで一通り知っているものの、確実性は弱くなると言うことです。

ですから、本試験でしっかりと基本問題を確実性を持って解く事が出来ないという状況を招くことになります。このような状態になるのであれば、むしろ、基本問題を徹底して繰り返して、基本問題だけは100%出来たという方が本試験には合格できることになります。

不安になるのはよく分かります。しかし、資格試験というのは100点を取る必要はありません。100点を狙った勉強法を採用する限り、中途半端で終わる可能性が高いのです。それよりも、確実に70点を取る勉強法の方が短時間で自信を持って取り組むことが出来るはずです。

勉強していて面白い

 合格することが資格試験受験の目的であって、何も学者や研究者になることが目的ではありません。しかし、中には勉強に面白さを見出して、合格とは違う方向に進んでしまう受験生がいます。

資格試験の勉強内容には、実務的な要素も含まれており、確かに実務的な内容は勉強していても面白いことが多いです。これは、基本的な内容が理論的なことであるのに対し、実務的な内容は自分の生活や仕事とダブらせることができるため、理解もしやすく役立つという側面があるからでしょう。

勉強に面白味を持って取り組むことは素晴らしいことです。しかし、残念ながら「実務的な面白い勉強内容」ほど、応用論点や難問に分類される勉強範囲となります。つまり、資格試験の本試験には出題されますが、得点の割合が低いあるいはできなくてもそれほど痛手を負わない問題です。

普通に考えれば、本試験の出題割合の70%程度を占める基本問題の攻略の方がはるかに重要になるわけですが、これらの内容は基本となるものですから、理論や論理という面白味のないものであることが多いのです。だから、実務的な勉強にウエイトと掛けてしまう傾向が見られます。

資格試験に合格することを考えた場合には、試験と実務をしっかりと分けて考えることが重要です。実務的な内容は、試験に合格してからじっくりと取り組めば十分でしょう。