資格取得のいくつかのルート
資格取得には、試験に合格する以外にもいくつかのルートがあります。試験に合格することで取得できるというように考えておいて問題はありませんが、中には特殊な取得のルートもあります。
1.試験に合格する
通常の資格試験の場合は、試験に合格することによって資格を取得することができます。ただし、試験に合格すると言っても誰でも受験できる場合と、受験資格が必要な場合がありますので注意が必要になります。
受験資格の制限なし
一般的な資格試験で採用されているもので、基本的に誰でも試験を受験することができます。ただし、試験実施中にカンニングなどの行為をした人は、次回以降一定期間受験ができない(受験制限)などの措置を取られることがあります。
受験資格の制限あり
学歴による受験資格を定めている資格試験があります。国家試験の業務独占資格に多いように思いますが、それは業務独占資格の性質を考えれば分からなくもありません。また、専門性の高い資格の場合には、一定の専門的な学校を修了していることが条件になる場合があります。例えば、医師試験は医師になるための勉強を学校で行ってから初めて国家資格の医師試験を受験することができます。
受験資格には、実務経験を要求するものもあります。関連する業務に数年間就いていたという受験制限を行うことで、高度な専門人材を育成することが目的となっているようです。
2.講習を修了する
一定期間(通常1日か2日間)の講習を修了すれば、資格を取得できるというものです。例えば、労働安全衛生関係の資格や、食品衛生管理者などがあります。
会社の業務に必ず必要となる資格(必置資格)に多く見られる取得方法となっています。どちらかというと、社内の指示命令などで参加する人がほとんどでしょう。
3.国などからの認定
一定の資格や職業、技術を有している人に対して与えられる資格。簡単な試験を受験することもありますが、基本的にはもらえる資格と考えても良いでしょう。例えば、弁護士、司法書士、税理士などがあります。
税理士資格がもらえると聞くと驚く女性も多いですが、税務署や国税局などに長期間勤め一定の条件を満たすと税理士資格が国から認定されます。司法書士や弁護士も同様の制度があります。ただし、一般の女性がこの取得ルートを狙うのは現実的ではないと言えます。
4.養成施設を卒業する
一定の養成施設(学校、専門学校、各種学校など)を卒業することで資格取得ができるルートです。栄養士や保育士などが該当します。
どのルートが良いのか
一概にどのルートが良いと言う訳ではありませんし、資格によっては試験のみでしか取得できないものもあります。基本的にほとんどの資格では、試験による取得となりますので、しっかりと勉強して試験によって取得するのが現実的だと言えます。
もちろん、4に挙げた養成施設を卒業する方法については、理容師や美容師を目指す人などは必須の方法となりますので、まずは目指す資格を決めてから、どのような取得のルートがあるのかを調べるようにしてください。
少なくても、取得のルートから資格を選ぶと言うことではなく、自分の欲しい資格を決めた上で取得方法を調べることが大切になります。