書いて忘れよう

資格試験の勉強をしていると、「覚える」ことに意識を強く持っていかれることがあります。資格試験に合格するためには、

  • 誰もができる問題を確実に覚えて本試験でできること

が前提になりますので、確かに覚えるという作業は極めて重要であることは間違いありません。

しかし、覚えようとする意識が強すぎることで、前に進めなくなってしまったり、やたら難しい問題だけを復習しているという受験生も少なくありません。特に、几帳面で真面目な女性には特にこの傾向が顕著に見られます。

書くことで忘れよう
書くことで忘れよう

まずは、強引に覚えようとすることから離れてみてください。

人間と言うのは、自分にとって重要なものは「覚えよう」と意識しなくても自動的に覚えることができるようになっています。

テレビCMの音楽を覚えてしまうのも、自宅から会社までの道順を覚えてしまうのも、覚えようと意識はしていません。

しかし、結果的に覚えているものです。

資格試験に強い人というのは、サッサと忘れていくような勉強方法を採用しているのです。

それは実に簡単な方法です。

例えば、次のような感じです。

  • 講義中はテキストにどんどんメモを取り、メモを取る傍から忘れていく
  • 問題集を読むことは多いが、覚えようとせず次の問題に移る頃には忘れている

あなたの会社の営業担当者などで、会議中などや人と話すときにどんどんメモを取っている人はいませんか?そういった人はできる人が多いものです。

しかも、なぜか長期的に細かいことまで覚えていたりします。

この「メモを取る」という作業を行うことで、2つのメリットがあります。

  1. メモを取ったので安心して忘れて次のことができる
  2. 脳みそは全てを忘れておらず、後で重要かどうかを基準に整理を行う

メモを取ることで、後で見ることができるという安心感があります。だから、堂々と忘れることができる。(実際には後で見返すということは少ないと思いますが)

しかし、脳みそは自動的に「メモを取ったと言うことは重要なことだろう」と処理をします。そして、我々が寝ている間に重要だと言う前提で記憶の中に組み込まれる。

人間の脳は我々が寝ている間に記憶を残すか捨てるかの整理をしています。徹夜をして頭がぼ~としているのは、脳の整理ができていないからです。だから、受験勉強をしているときには眠るようにしたほうが良い。

一夜漬けの徹夜勉強よりも、たとえ2時間でも眠ったほうが記憶の定着は良いことが分かっています。

無理に意識をしなくても、何かにメモを取ったり、何回も繰り返し見る(先の例だと問題集をひたすら見る)ということで、脳に対して「これは重要だ!」という刺激を送る工夫をすれば良いのです。

日記を書いている人と話をすると頭の中が整理されている印象を受けますが、これも同じ原理だといえるでしょう。

あなたの脳はメモを取るということは重要なことなんだろう、というイメージは持っているはずです。どんどんメモを取って「忘れて」ください。次の日には、結果的に覚えているはずなのです。

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