期待されていること【資格試験の問題作成者の視点】

資格試験は「問題を作成する人」と、「問題と解く人」の2者が存在します。

問題を作成する人は極めて少数であり、ほとんどの人が解く側に回ることになるわけですが、資格試験の効率的な合格を狙うためには問題を作成する人の気持ちも少しは考えておいた方が良いといえます。

  • 過去問題が繰り返し出題されるのはなぜか
  • いつも似た論点が繰り返し出題されるのはなぜか

そんな出題傾向を見ていければ、問題作成者の気持ちも少しは分かりそうな気がします。

作問者は何を期待しているのか
作問者は何を期待しているのか

同じような論点を繰り返し出題しているのは、出題者(問題作成者)として、そこをしっかりと受験生には押さえておいて欲しいという気持ちの表れかも知れません。

何の脈略もなく同じ論点を繰り返し出題するということはないはずです。

過去問を繰り返し出題するのは、どうしてでしょうか。

1つは、過去の出題傾向を大きく変えることは、今まで続けてきた試験そのものを否定することにもつながる恐れがあるため、困難であることがあるでしょう。

だから、基本的には今までの出題傾向をできるだけ踏襲したいわけです。

もう一つ、過去問題を繰り返し出題する理由があるとしたら、何が考えられるでしょうか。

それは、「受験生がしっかりと勉強してきたのかを確認するため」に他なりません。

問題作成者は、受験生がしっかりと過去問の勉強をしてくることは分かっています。ですから、ある意味「サービス」的な意味においても過去問から同じような問題を出題しているといえます。

しかし、多くの受験生は、その過去問すら解くことができないということが多い。

これは、問題作成者からすれば極めて残念であると言うことがいえるでしょう。過去問題をしっかりと検討して覚えておけば、かなりの確率で合格することができるはずであるのに、それすらできていない受験生が多い。

極めて乱暴な言い方をすれば、過去問題を解いておけばまず間違いなく合格することができる問題を作成しても、「合格できない人が出てくる」ということです。

これは、本試験で出題される内容が分かっているのにも関わらず、先生が「明日はここから出題しますよ」と言っているのにも関わらずやってこないから赤点を取ってしまう学生と同じことなのです。

どの資格試験においても、過去問題というのは最も重要な問題となっています。もちろん、過去問題がそのまま同じように出題されるということはありませんが、似たような問題が出題されるということは事実です。

それらは、資格試験は頭の良い受験生を合格させたいということではなく、「しっかりと勉強してきた人を合格させたい」という前提に基づいているものともいえます。

資格試験の本試験問題を分析してみると、しっかりと勉強している人は必ず合格することができるような問題構成になっていることに気付くことができます。

中には難しい問題もありますが、それはごく一部であって、全てではありません。過去問などの基本的な問題をしっかりとこなしておけば必ず合格することが出来るのが資格試験なのです。

つまり、「落とすつもりはない試験であるのに、受験生が勝手に不合格になっていく」、そんな現実も多くあるのです。

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