資格試験の勉強をしている主婦・OLから「もう、限界!」と聞くことがあります。確かに、物理的な限界に関しては誰でも生じるものです。例えば、1日は24時間しかありませんから、1日に24時間以上の勉強をすることはできません。
あるいは、自分は1人しかいませんので、自分1人以上のことを行うことは逆立ちしてもできません。同じ時間に、勉強をしている自分と海外旅行に行っている自分を生み出すことはできないのです。しかし、能力に関しては限界と言うものはありません。
限界があるとすれば、あくまで自分で設定した「限界」です。それは、自分自身が作り出したイメージなのです。
そのため、人によって「限界」のラインが大きく異なると言うのが特徴的です。善し悪しではなく、事実としてそういうことがいえます。
あるOLは、毎日1時間の勉強をするのが自分の限界だと思っている。しかし、別のOLは毎日3時間の勉強が限界だと思っている。
ある主婦は、問題集を3回繰り返すのが限界だと思っている。一方、別の主婦は問題集は20回繰り返すのが限界だと思っている。
いずれも、限界は自分で決めたものに過ぎません。逆に考えれば、限界と言うものは自分次第である程度自由に決めることができると言うこともできる訳です。
これは、能力についても同じことが言えます。「これ以上できない!」と思ったら、それ以上はできません。どんなことをしてもできないのです。自分で限界を決めてしまった以上は。
しかし、「これ以上はできないかも知れないけど、もう少しやってみよう」と思うことで、限界を引き伸ばすことは可能です。しかも、それほど難しいことではありません。
毎日、30分しか勉強していない。自分の今までの経験ではこれが限界だと思っている。しかし、仮に勉強した後にテレビを1時間ほど見るのであれば、残り1時間は勉強をすることが物理的には可能です。
限界と言うのは、自分による決め付けであって、それほど大きな意味が無いことがほとんどです。つまり、誰でも限界を伸ばすことはできるし、結果として能力を高めることはできるのです。
この限界と言うものは、その人の価値観や過去の経験に基づいて、かなり直感的に決められていることが多いようです。しかし、その限界の判断を少し上に置いてみる。
何も勉強に限ったことではありません。仕事でも同じです。「これ以上はできません」と言った時点で、それ以上の仕事が与えられることはありません。そして、それ以上の仕事ができない限りは、自分の能力が延びることも無いのです。でも、「できないかも知れませんがやってみます」と考えて、そして答えたとしたら。
自分の能力の限界を引き上げようと、自分の潜在意識が活動を始める。そして、自分にはできないと思っていたことができるようになる瞬間があります。その時に、自分の能力の限界が引き上がり、新たな世界が広がり始める。あたかも、鉄棒の逆上がりができなかった子どもが1度でもできるようになると、後は簡単にできるかのように。
諦めたらチャンスはありません。限界を自分で勝手に決めてしまったら、それ以上に伸ばすことはできないのです。資格試験の合格を目指す主婦・OLなどの女性は、自分の能力を高めようとしている意欲ある女性なのです。にもかかわらず、過去の経験や体験に基づいて限界を自分で決めてしまったら、もったいないと思いませんか。
限界を安易に決めないで欲しいのです。自分の限界を常に超えていく、そんな意気込みが資格試験の合格を可能にするのです。
勉強することができる時間の限界が、15分でも構わない。でも、明日は1分延ばしてみればそれで良いのです。それを30日続ければ、45分も勉強することができる自分に変わっている。まさに、自分の限界を自分自身で打ち破り、今まで長時間することができなかった勉強するという能力を手に入れた瞬間です。
その延長線上に、資格試験の合格があります。そして、合格の先には、自分自身の限界を高め、能力を身につけた新しい自信を持った自分がいるのです。
決め付けや思い込みは捨てる必要があります。そんなものは、何の意味もありません。今は、自分が決めたことに全力で向かっていくことがあなたに必要なのです。