何でも良いから1番になる

資格試験の中には、複数の科目を勉強しなければならないものがあります。慣れないうちは、あれもこれもということで、全体的にとりあえず広く浅くやってみる。しかし、一通りやったがどれも自信がない状態、と言うことになりやすいのです。

特に、資格試験の勉強を始めて行う主婦やOLは、全てを完璧にしなければいけないという思考が働いて、全部の範囲を同じように勉強しようとします。

もちろん、この勉強方法を否定するつもりはありませんし、これはこれで良いのです。一方で、もう少し異なる方法も存在します。

それは、少ない範囲を徹底的に繰り返して勉強して、まずは何かで「これは誰にも負けない」と言うものを作るのです。例えば、10科目勉強しなければいけないとしたら、まずは1科目だけを徹底的に行う。仮に、科目ごとの試験があったとしたら、他の科目を無視してでも一つだけの科目で100点を狙う。

結果的に100点になれば、それは1番だということです。1番になれば資格試験では必ず合格することができます。後は、同じように残りの9科目を勉強すればよい。つまり、小さい範囲や特定の分野であったとしても、そこで1番を取ることができれば自分の勉強方法は間違っていないという自信を持つことができると言うわけです。

最終的には広く深く押さえておく必要がありますが、そこに行き着くまでには2通りの方法があります。1つは、広く浅くを繰り返して結果的に広く深くする方法。もう一つは、狭く深くを足し合わせていって広く深くする方法。

結果的には同じことですが、後者の方がやりやすいのは明らかです。

100の時間と100の勉強範囲があるとします。全ての勉強範囲をこなすためには、1の範囲につき1時間の勉強が可能。一方、10の範囲を完璧にしようと思えば、1の範囲につき10時間の勉強が可能になります。

結果的に、1000の時間があれば、いずれも1の範囲につき10時間程度勉強することができるわけですが、全体をぐるぐる回していては100の広い範囲を終わる頃には最初にやったのを忘れてしまっています。一方、10の範囲をとりあえず徹底的に勉強することで、その範囲を完璧にマスターしてしまう。

人間と言うのは、短期間で集中的に勉強したことは、記憶として定着しやすい。

明日までに100覚えてこいと言われた。真面目な人は100の範囲を1回ずつ勉強する。効率を考える人は、100は覚え切れない、あるいは中途半端に終わると考えて、50に絞り込み残りの50は捨てる。一方、絞り込んだおかげで2回ずつ勉強することができる。

結果的に、100を覚えようとした人よりも、50を覚えようとした人の方が、全体では多く覚えることができる。そんな実験が昔から立証されています。

結局、全部覚える必要があるとしても、まずは小さな範囲を完璧にしていく。それをどんどん広げていったほうが効率的だということです。まずは、広く浅くよりも深く狭く。

嫌になるほど徹底して短期間で繰り返せば、どんなに記憶力が悪いと自分では思っている人でも必ずそれに関して達人になることは可能です。それをまずは体感して、そして同じやり方を他にも踏襲していくだけです。

全部を押さえようと最初から思っても、どれも中途半端に終わる可能性が高いのです。自分の好きな科目でも、範囲でも構いません。ここだけは誰にも負けない、1番だというものを早く作ってください。それが、あなたの自信につながりますし、それができるということは、正しい勉強方法を知っているということなのですから。

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