2つの異なる「後悔」

「後悔」と言う言葉がありますが、これには2つのものがあります。

1つは、やらずに後になって後悔することで、資格試験の場合ならば、「あの時勉強していれば・・・」という後悔です。

もう一つは、やってしまった後になって後悔することです。「なんであんなことしてしまったんだろう」、あるいは、「もっとああすれば良かった」などがあります。

これら2つは、後悔と言うことでは同じですが、内容的には随分異なるものだ、と言うことができるでしょう。

やらずに後で後悔する場合、月日が経てば経つほど、その後悔の念は深くなっていくように思います。場合によっては、一生後悔と言うこともあるでしょう。「あの時やっていれば」という未練にも等しい後悔は、ことあるごとに思い出すものです。

一方、「やってしまった後悔」は、確かに人生の重大局面における場合には大きな後悔を残すこともあります。しかし、通常の場合には良き思い出として仕舞われることになるでしょう。

その理由は、「人間は失敗から学ぶ」ことができるからです。やってしまったと言う事実から後悔を生じるとすれば、それは恐らく自分の思うようには行かなかったと言うことです。この場合、「ああしていればよかった」と思えるということは、そのやってしまったことを自分の学びに換えているということができます。

結局のところ、人間と言うのは後悔の連続の中で成長するものであって、それはそれで重要だと言うことです。

やらずに生じる後悔は、何の事実ももたらしません。人は失敗からしか学ぶことはほとんどできず、特に大人になればなるほどそれは顕著になっていきます。その失敗を積み上げていくことで、人として大きくなることができる。

資格試験においても、2つの後悔は存在します。しかし、「勉強したことによる後悔」をしている人は今までに見たことはありません。見たことがあるのは、勉強をしようと思って教材を買ったが結局勉強しなかったので損をした、という後悔です。これは、やっていない後悔と同じことですよね。

資格試験に関して言えば、「あの時やっておけば良かった」という後悔を引きずっている人が本当に多いのです。

「やらない後悔」と「やってしまった後悔」は後悔と言う意味では共通していますが、その意味はまるで異なるのです。

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