知識がないのは不利ではない

資格試験の勉強を始めるにあたって、「知識がないから自分には不利だ」とか「知識がないから自分には合格することができない」という女性がいます。これは、明らかにおかしな話なのですが、不安や心配からくる想いなのでしょう。

そもそも、知識がないから勉強をするわけです。知識があれば、勉強をする必要はありません。高度な実務経験を有しているのならば、それをしっかりと事実・実績を証明すれば何も資格など持っている必要はないわけです。

しかし、一般的には素人が専門的な業務に就くことは難しく、仮に上手く仕事ができたとしても最低限の知識は予め必要になるわけです。全てを実務の中で習得することができるのは、新入社員として入社した場合ぐらいでしょう。

知らないからこそ、始めてだからこそ勉強する意義があるのです。不安になる必要も、心配になる必要もありません。むしろ、自分の知らなかった世界を見ることができるわけですから、ワクワクして良いのです。

資格の勉強は、学者になるための勉強ではありません。そのため、予め前提となる知識も特に必要ありませんし、勉強開始時点ではほとんどの人が同じようなレベルにいるのです。

もちろん、実務で少しその資格に関する業務に就いていたということであれば、関連した知識があるので有利に思えます。しかし、関連した知識があるから必ずしも有利だということは一概には言えません。

なぜならば、実務と勉強は内容が異なるからです。例えば、会計の勉強に簿記というものがありますが、必ずしも勉強することが実務で遵守されているかと言えばそうではありません。また、今の時代に簿記の仕訳作業を手で行っている人はほとんどいませんから、実務経験があるから有利に勉強を進めることができるということでもありません。

むしろ、実務でやっていることと、勉強している内容にギャップがあり、途中で嫌になってしまうことすらあります。

勉強はあくまで机上の空論の領域を出ません。だから無駄ということではなく、様々な実務の中から派生したものを集約した理論たる学問は、そういうふうにならざるを得ないのです。

知識がない方が、反発がありません。疑うことを知らない人は、その情報をどんどん吸収していきます。それは、乾いたスポンジに水を落とすかのように、どんどん吸収するわけです。一方、実務的な知識がある場合、予めスポンジには水が溜まっているかも知れませんし、異なる水が含まれているかも知れません。

だからと言って、実務経験があることが不利になると言うことでもありません。要するに、どう考えるのかと言うことが重要だということです。

知識がない人は、知らないからどんどん吸収できる!と思えばよいし、実務経験がある人は、業務と関連付けて勉強していこう!と思えば良いのです。

どちらが良い悪いではありません。自分の考え方が最も重要になるのです。少なくても、過去の合格者は初学者でも、実務経験者でも同じように合格しています。合格率に何らの相関関係もありません。あるとしたら、それは努力したかどうかの差だけなのです。

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