合格はゴールではなくスタート

合格は目的ではない。合格後にできること、合格することでやりたいこと、全ては合格後から始まる。と言う考え方も結構あるようです。

資格は取るだけは意味がない。取った資格をどう活かすのか、そこが重要であると言う考え方です。

確かに、これは「資格を取っても意味がない」と嘆く人にとっては有用な考え方だと思います。目的が明確でない状態のまま資格を取っても、結局それを活用することができず、資格そのものを「意味がない」と結論付けてしまう。

ただ、必ずしも合格がスタートではなく、合格がゴールであったとしても、それはそれで良いのだと思うのです。大切なのは、本人がどう思うのかであって、周りがとやかく言う問題ではありません。

車の運転免許証を持っている人で、車に乗らないから意味がない、運転免許証の合格は無駄だったという人はほとんどいません。運転免許証の取得は、言わば大人の仲間入りの儀式的な意味合いも多く、運転免許証を貰ったときに、充実感や達成感など、うれしい気分、そして、自慢したい気分になったことでしょう。

現実的には使わない運転免許証であっても、合格したときにはそれなりの意味が本人の中にはあった訳で、それを無視して、「使わなければ意味がない」ということは一概には言えません。

資格試験も同じこと。別に、合格が目的でも良いのです。合格を目指して必死に勉強し、そして、現実に合格することで、勇気と自信を手に入れる。それだけで、十分自分自身の成長につながっているのです。

必ずしも、資格に合格したら活かさなければならないということはありません。そもそも、資格を活かすためにはタイミングも大きな要素となります。急に会社が倒産してしまって、よくよく考えたら自分は日商簿記検定の資格を持っていた。だから、経理ですぐ他の会社に転職することができた。あるいは、宅建の資格を取ったら会社から毎月手当てが支給されるようになった。そんな使い方もよくある話です。

そう考えると、確かに資格の合格はゴールではなくスタートです。つまり、資格を使うかどうかではなく、合格した事実を自分の中で受け止めることができるかどうか。充実感、達成感、満足感など、自分なりの心の変化があれば、それは次に繋がるスタートであると言えるのです。

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