不況の時代において、「資格」が持つイメージは武器としての活用方法が強いと言えます。就職の武器、転職の武器、再就職の武器、独立のための武器。特に、今まで専門性をそれほど持つことが少なかったと言われる女性においては、特に「資格は武器」とのイメージが強いように思います。
一方、資格にはもう一つの活用方法があります。それは、自分を守るための鎧や盾としての性格です。つまり、自分に対する保険としての使い方です。正しくは、使い方というよりも備えと言った方が良いかもしれません。
武器として積極的に資格を活かす方法と、受身的ではありつつも将来の保険として資格を取得しておく、という2つの考え方があるということです。
どちらの考え方が正しいとか悪いとかということではなく、両方の要素として資格は活かすことができるということです。資格というものは、自分の置かれている状況や自分の目標に応じた使い分けが可能なのです。
せっかく苦労して資格を取ったのだから、武器として活用しなければ意味がないという人がいます。そのような人は、武器として資格を活用しない女性に対して、「やはり資格は役に立たない」「資格など無意味だ」と言った内容のことを言ったりします。
しかし、資格をどう活用しようがそれは人の自由です。将来に備えて、自分の保険として資格を取れるときに取っておくという女性もいるわけです。資格を武器に使うにしても、それなりのタイミングというものがあります。
また、「資格は役に立たない」ということを言う人に限って、資格取得の勉強をしたことの無い人が多いようです。資格と言うのは、その資格試験に合格するための勉強を通じて様々な知識だけではなく、自分の精神や考え方なども鍛えることができるのです。だからこそ、資格試験に合格した女性は更なる輝きを求めて異なる資格に挑戦することが多いのです。
そうだとすると、資格を取ったから必ずしもすぐに活用しなければいけないということではありません。資格の勉強を通じて、既に自分に投資をし、そして多くのことを得ているからです。その結果として、合格と言う事実が存在するに過ぎないのです。
資格を武器として活用するにしても、自分の保険として活用するにしてもタイミングがあります。保険として使うのであれば、いきなりあなたの会社が倒産したときに活用できることになります。何の資格も持たない同僚と資格を持っているあなた。どちらの方が早く再就職を見つけることができやすいか。
このように、一見自分の身を守る保険としての考えで取っておいた資格が、いつかの段階で武器に変わるということがあり得ます。この段階で、「あの時忙しかったけど資格を取っておいて良かった」ということになるのです。
そうだとすれば、何が重要かというと、資格を使うタイミングと言うのは自分が全てを決めることもできるし、外部の環境に依存することもありえる。しかし、資格を取るというタイミングは「自分がやる気にならない限りあり得ない」ということです。
資格の勉強をするかどうか、いつするのか、と言うことは自分で決めざるを得ません。保険としての活用を考えているのであれば、あなたの会社が倒産しないうちに資格の勉強を開始する必要があります。そして、もちろん、合格を勝ち取ることも重要です。合格を勝ち取るためには、1日でも早く勉強を開始することが最も重要な要素です。