覚えることは大変?
普段から本はたくさん読んでいる。通勤電車、寝る前、読書は嫌いではない。しかし、同じ本を読むにしても、資格試験のテキストを読むとなると途端に息苦しくなってくる。
そんなことを思う人も多いようです。
本と言ってもさまざまなジャンルがあるわけですが、例えばビジネス書が好きだとします。いつもビジネス書はよく買って読んでいるけれど、資格試験のテキストとなると途端に何かが違ってくる。
経営の勉強をしているのであれば、資格試験のテキストも普段読んでいるビジネス書も内容的にはたいして変わらないはずです。事実、資格の勉強を開始した当初は、テキストを読むということにそれほど苦痛を感じることなく、むしろ「楽しい」という感覚を持って読み進めることができます。
要するに、資格試験のテキストを読むのが辛いのは、「覚えなくてはいけない」という前提で読むからだ、ということがいえるでしょう。楽しい内容の本であっても、何度も繰り返し読むというのはよほど好きな本、内容でない限りはあまりありません。
そのように、我々は同じ物を何度も繰り返すということがもともと苦手であるといえるのです。
一方で、テキストに書いてある内容を覚えなくては資格試験に合格することができないというのもまた事実。ならば、解決策は以下の2つしかありません。
①1回読むだけで内容を覚えるようにする。
②繰り返し読むけれど、読む工夫をする。
読み方に変化をつけてみる
①ですむのであれば何の苦労もいりません。しかし、秀才的な頭脳を持っているわけでない限り、凡人が1度だけの読み込みで内容を押さえることができるということはないでしょう。相当集中して読んだとしても、理解は深まるかも知れませんが記憶に長期的に残るということはいえません。
なぜならば、記憶というのは同じことを繰り返して初めて長期的に維持されるものだからです。
となると、結局は繰り返さざるを得ないということになりますが、嫌にならないように繰り返すような方法はあるのでしょうか?
それは、読み方に変化をつけてみるということです。
例えば、テキストを「後ろのページから読んでみる」というのは意外とオススメです。ほとんどの場合、最初の頃は熱心にやりますから記憶に残りやすく、またそれほど難しい内容でもない。しかし、後ろにいけばいくほどいい加減にこなしていたり、難易度も上がっている複雑なことが書いてあることが多いため、逆から読んでいくということは何らかの刺激にもなり、発見にもつながるでしょう。
他の方法としては、とりあえず「興味のあるところをみる」という方法もそれなりに効果があります。少なくても1ページに1項目ぐらいは興味のある内容が含まれているでしょう。そこだけを見ていく。そうすることで、前後関係もある程度は目に入りますし、それがたとえ一瞬であってもページ全体が目に飛び込んできます。すると、目で追いかけていなくても、脳はあたかも「写真を撮影」するかのようにページ全体を記憶にとどめるというようなことを行うようになっていきます。
その意味で、「写真を撮影するかのごとく」ペラペラとページをめくっているだけでも、実は大きな効果があるのです。
テキストの読み方にしても、少しの工夫でいろいろと変わってくることがあります。是非、自分なりの方法を見つけて欲しいと思います。